カナダ メープル街道を行く
 


旅立ち


9月17日(木)出発の前日、ふだんこれほど入ってくる事がない緊急工事が何件も入ってきて、いつものように旅行前には必ずこうなってしまうドタバタ劇じゃ。
最初は会社を起ち上げ、従業員2人と行った初めての社内旅行。その時も『明日は旅行になんか行かせんぞ』とばかりに舞い込んだ緊急工事を全員で手分けして何とか出発の前日までに処理し、無事出発できた。
以来、神様がワシをお試しになっとるんかもしれんが、出発の前日には毎回緊急工事が入ってくる。こんな事なら毎日旅に出たいもんじゃ(笑)。
今回も当社従業員には予定が入っとって、すぐには動けん状態じゃったんで、外注さんに助けて貰うた。
どの現場も最初はワシが現場に行って状態を確認した上で外注さんに依頼した。外注さんに快うに引き受けて貰えて助かったよ。

前日から探しとった腕時計がどこに置いたか見つからんので、空港へ行く途中にコーナンで購入(現地時間用)。
広島空港へは無事到着したが、羽田からの便が関東地方の雷雨など悪天候のため到着が遅れとるとのアナウンスがあり、その飛行機で羽田まで行くんじゃけぇ、当然広島出発も遅れることになるが、羽田で充分な時間を取っとるんで焦りません。
羽田空港第二ターミナルに到着後、空港の巡回バスで第一ターミナルへ移動。第一ターミナルと第二ターミナルの間には滑走路があるんじゃけぇ、田舎もんのワシはびっくらこいたでよ。バスは地下道を通って第一ターミナルへ到着した。通路を歩いとったら『出口』と『乗り継ぎ』とで案内が分かれとったんで、どっちか迷うたが、『乗り継ぎ』の方向へ進んだ。
これがいけなんだ。いったん出口に出て、自宅から空港宅急便で羽田空港に送った荷物を受け取ってからエアカナダの搭乗手続きをせにゃあいけんかったのに『乗り継ぎ』の方に進んでしもうたもんじゃけえ、そのまま手荷物検査を受け次は税関という場所まで来て、このまま行ったら先に送ったスーツケースは羽田に置いたまま出国する事になるんじゃないか?と疑問を持ったんで(疑問を持つところが素晴らしかろ?)傍らにおった若い警官に聞いたのよ。
「広島の家から空港宅急便で送った荷物はどこで受け取りゃあええんでしょうか?このまま通関したら、もう戻っては来れんような気がして・・・」
若い警官はこんな質問を受けたんは初めてらしく、また最近その任務に就いたばっかしじゃったんかもしれんが、自分の持っとる空港内の地図で探してくれた。
じゃが、どこに行ったらええんか分からん様子で、汗をかきながら地図の裏側を見たり表を見たり、すぐに答えられん自分を恥じたのか「申し訳ありません・・・」とそこまで言うた時に、他の空港係員の人が近くに座っとってのを見つけ、走って行ってその人に訊いてくれた。
係員の人はその若い警官が何を言いたいのか、よう分からんみたいで、ちょっと離れたところに立っとるワシらを呼び寄せた。

やっぱしワシが心配した通り、せっかく手荷物検査を受けながら、いったん外に出にゃあいけん事が判明。女房殿はそこへ待たせ、ワシだけ外に出た。旅行の度にいつも女房殿を1人で待たせる事が多いワシじゃが、今回も早速1回目の『1人ぼっち』をさせてしもうた。
外に出てその辺におる空港職員に尋ねたら案内所があるけぇ、そっちで聞いてくれと言われ、案内所を教えて貰うた。案内所で事情を話すと目と鼻の先に宅配便のABC社受付があった。ここで伝票を見せたら、あった!あった!ウチのスーツケース。
荷物を受け取り、エアカナダのカウンターに行って搭乗券を見せ、荷物を預けた。よしっ!これでとりあえず荷物はワシらと同じ飛行機でカナダに運ばれる。
再度行列に並び、手荷物検査を受け、やっと女房殿の元へたどり着いた。出た時とは違う番号に並んだもんじゃけぇ、女房殿は不安そうに他の列には目もくれず、その番号の列の後方をただただ見つめて待っとってくれた。
後ろからやって来たワシにビックリ!
「どっから来たん? も〜う、何ぼ待っても来やせんし・・・」と一発目の文句を言われた。
たっぷり時間があると思うとったが、ちょうどええ時間になった。田舎もんはこがぁな事があるけえ、余裕を持って空港に行かにゃあいけんのよの。
税関も無事に通過して搭乗ゲートのところまで行った。ホッとしたせいか腹が減ってきた。まだ昼飯も食うとらんのよ。
じゃが、搭乗ゲート近くの食べ物屋さん、みな高いのよ。ラーメンは1杯¥1000〜¥1500、うどん¥750、やきそば¥750、たこ焼き¥630、高ぁ〜!
ま、どこの店もテナント料が高いんじゃろうし、ここまで来た客は他所に行く訳にゃあいかんけぇ逃げりゃあせん、ほいでじゃろうの?
しょうがいないけぇ高いとは思いながら、やきそばとたこ焼きとお茶を注文して腹ごしらえした。

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