カナダ メープル街道を行く
 


ケベックシティ


ケベックは想像した通りの小じんまりとした美しい街で坂道の多い街じゃった。
郊外はあれだけフラットな地形が続くのにモントリオールにしてもケベックにしても何でこんな坂道の多いところに街が栄えたんじゃろ?

      

      


ワシらは今夜泊まるホテルの前で車から降ろして貰い、新宿夫妻とはここでお別れじゃ。
まだ時間が午前10時なんで、なんぼにもホテルにチェックインするのは早過ぎるけぇホテルのクロークに荷物だけ預け、近くのスタバでコーヒーとハンバーグのブランチ。カナダではブランチが一般的とか聞いたんで、ちょいとその習慣を真似てみたのよ。けっこう朝から客がおるんよ。
まだまだ時間があるんで、明日レンタカーを借りるオフィスがあるヒルトンホテルまで歩いて確認に行った。
地図ではすぐそこに見えるんじゃが、坂道もあり、けっこう歩いて疲れた。
午後からはケベック旧市街地を歩いて観光するウォーキングツアーに参加する事にしとったんで、足が棒になりゃあせんかと心配したよ。

宿泊するホテルにピックアップに来てくれる事になっとったんで、いったんホテルに戻ったがロビーのソファは外人グループに占領されとる。彼らも現地ツアーでピックアップして貰うのを待っとるようじゃ。
近くの公園まで歩いて行って日向ぼっこしながら、傍の道を馬車が何頭も何頭も行き交うのを見た。不思議に道路に馬糞が落ちとらんのんじゃけどなんで?


      


すぐ近くの戦場公園・シタデルに歩いて向かう人が多い。ええ天気でホンマに気持ちがええ。


      



そろそろ待ち合わせの時間になるんでホテルのロビーに行ったら、先ほどの外人部隊はもうおらん。先ほど公園の横におった2階建てのオープンバスにようけ白人が乗っとったが、あれがそうじゃったんかも。

約束の時間になってもピックアップに来ない。10分経過、ちょっと現地の連絡先に電話してみるが誰も出ない。そー言やぁ今日は日曜日じゃ!こっちのオフィスは休みなんかも? いやいや、観光会社じゃけぇそがーな事ぁあるまぁ?ちょっと心配になってきたところへ
「すみません、丸本さんですか?」
日本の大学を休学してこちらでワーホリで働いているという若い女性がやって来た。
「何をしょーるんかいの! ワシは心配になってたった今、電話したところよ」
「すみません、ちょっと遅くなって・・・」
まぁ、ここで腹を立てても楽しい旅行が台無しになる。そう気持ちを切り替え、機嫌を直してお世話になることにした。
彼女によると、このケベックの街並みウォーキングツアーを申し込んだのはワシら2人だけだとの事、マンツーマンで案内して貰えるという事じゃ。

ケベック州議事堂を皮切りに、城壁の外側の新街区から戦場公園などを見て城壁の内側の旧街区へ向かうた。


      

        


セントローレンス川は広い。遠くヨーロッパからも大型観光船が川を上って行くらしく、かなり水深もあるみたいじゃ。セントローレンス川のケベックシティ側は急な崖になっており、その急斜面の岩肌に鉄骨で骨組みをして、ウッドデッキのように歩ける、木製の踏み板を張り詰めた立派なトレイルが造られとるんよ。まだ新しそうに見えたんでガイドの彼女に尋ねると200年前から替えられとらんとか? ホンマか?


最初からガイドしてくれる説明がマニュアルを丸暗記したようなしゃべり方で、いかにもバイト生が一夜漬けで暗記したことを思い出しながら説明しとるようで、その説明にいい加減さはないものの、ミスはありそうなんで、ふんふんと聞いてはおったが、マニュアルにない突然の質問への答えはちょっと信じ難いところがあった。そのウッドデッキは全然腐ってもおらず、ワシの目にはまだ数年しか経って」ないように見えた。

      


絶壁に造られた素晴らしいトレイルを降りてくるとケベックシティの街の象徴ともなっているシャトー・フロントナックホテルに到着。
そのホテルの前は学校の運動場より広い、先ほどのウッドデッキが広場のように拡がり、大勢の観光客がたむろしとる。

      


大道芸人なのか、ストリートミュージシャンなのかカラオケを手に女性が歌うとるんじゃが、なかなかの歌唱力じゃ。他にも大道芸人や歌手まがいの人らが自前の楽器などを交代で披露しとる。

      


ダルム広場やノートルダム大聖堂などを見学したら、もう足が棒になったでよ。相当歩いたみたいじゃ。

      


なのに真面目(?)な彼女はずっと暗記した事をしゃべり続け、次は旧市街区のアッパータウンからロウアータウンへ坂道と階段(首折坂)を使って降りる。一番の観光名所みたいで、宮島の参道のように観光客が続く。

         

         

       アッパータウンとロウアータウンを結ぶケーブルカー


ガイドの彼女に、近くのスーパーマーケットまで連れてって貰い、そこで彼女とは別れた。彼女は徳島出身で大学2回生まで通い、それから休学中との事で、来年には日本へ帰り、復学する予定とか?それが両親との約束じゃったらしい。

         

          ビルの壁に描かれた絵の前で


リュックを背負い、スーパーでの買い物袋を手にして上り坂を帰ってくるのは辛かった。17時頃ホテルに帰り、預けた荷物を受け取りチェックインして部屋に入ったら、もうバタンキューよ。

      

      

           有名なレストランなんじゃと

服を脱いで、靴も靴下も脱ぎ捨て、スーパーで買うた缶ビール2本を一気に飲み、つまみに買うたハムも夜食用じゃったんじゃが一気に食べ、歯磨きしてベッドに横になり、テレビをつけたら、そのまま20時過ぎまで寝てしもうとった。女房殿も疲れたみたいで、一緒になって寝てしもうとったみたいじゃ。

次ページ次のページへ



社長のひとり言丸本社長旅ページへ

inserted by FC2 system